鮭次郎 兄貴84

試行錯誤を繰り返しテスターさんにいろいろとテストしていただき、やっと満足できるものが仕上がってきました。
足場の悪い所で動けない所だったり、もう下れないような所での取り込みに対して絶大なるパワーとしなりで大物をゲットすべく設計した鮭次郎 兄貴84です。
大物がかかって竿が大きく弓なりに曲がりこうちゃく状態が始まる。しかし、竿にパワーがないと竿は曲がったままで大物を寄せてこれない。
パワーを得るためにカーボンの質を上げる、すると寄せる力は上がるが、強度が下がって限界を超えると竿は、同時に何箇所かでバラバラになってしまう。
それを解消すべく金型から設計を見直しマルチ補強を完成させました。
従来から当社のコロガシ竿などで採用していたマルチ補強を採用することで鮭竿の胴のパワーをかける所が折れないように今まで以上に補強を強化できるようにしました。
つまりそのマルチ補強があるから高弾性の高価な46tを使うことが可能となったのです。
46t使用の元2、元3の繋ぎ部分にかなり多めに90度補強を入れて折れずに曲げて引っ張れるようにしたのです。
竿を見ていただくとすぐにわかるように繋ぎ部分の上部の広い範囲に入っています。曲がる部分をしっかりカバーしているのです。
同様の理由で3#にもマルチ補強を入れてあります。見ただけで安心できます。
その結果、今までより簡単に寄せれるので、魚が小さくなったようにも感じることでしょう。
それと、元竿を従来より10cm長くして115cmあります。その分細いところを短くして（穂先は70cm）曲がったときにパワーの伝達が竿の細い所から太い所へとスムーズに伝わるようにもしました。
つまり高い高弾性の材料の部分を長くしてパワーを増してあるのです。贅沢なカーボンの使い方です。
結果、従来よりも先調子にもなっています。
まだまだ改良点はあります。
継ぎ数を9本で8.5mから10本で8.4mにしてあります。そうです、継ぎ数を1本増やしたのです。
結果手元は一回り太くなりましたが、しっかり力をいれて握るのにちょうどいい太さとなりました。
また1本増えたことで、全体として同じ曲がりをしたとしてもパーツ1本1本の曲がりが少なくてすみます。
つまり、高負荷をかけても今までほどパーツ1本1本は、曲がらなくていいからより高負荷な曲がりまで耐えれるようになったのです。
ガンガンいける竿になったと言うことです。それで、大物をゲットしてもらうべく『兄貴』と命名したのです。
もちろんテスターさんは、D社やG社やS社の一番いい竿を使ってらっしゃる方ですので、その上で、『この竿をメインの竿として使います。』と、おっしゃってくださっているのです。
あと、穂先の回転トップも接着方法を工夫しました。テストして10Kgのおもしをかけましたが、回転トップは、外れず問題ありませんでした。その後、糸が切れてしまいました。
次は塗装ですが、これは、見て触っていただくのが一番早いのですが、丁寧に重ね塗りと磨ぎを繰り返してしっとりとした仕上がりになっています。
指に吸い付くようです。太陽の下で、綺麗なマリンブルーに輝きます。
使っていただくと、きっとお気に入りの1本になること請け合いです。丹精こめて作り上げました。
付属部品としましては、ニットの竿袋、特別に予備の1#と2#をお付けいたします。

全長 8.4m　10本継ぎ　先径 2.2mm　リリアン回転TOP付きチューブラ穂先　元径 28.5mm　仕舞寸法 115cm
標準自重 474g　カーボン含有率100%
メーカー名 銀水釣竿製作所
適合ライン ナイロン8号
希望小売価格 118,000円（税込）